ECサイトと商標登録の意外な関係

ECサイトと商標登録の意外な関係

近年EC市場は拡大の一途を辿っています。
すでに多くの事業者がAmazon、楽天などのECサイトを通じてネット上で商品を販売しています。
また、コロナ禍で実店舗の売り上げを上げることが難しいため、ECサイト事業に新規参入する企業様も増えてきています。

ECサイト運営には「商標」の観点で、いくつかの注意点があります。
今回は「ECサイト運営に関わる商標」についてお伝えしてします。

ECサイトと商標登録、意外な関係

ECサイト運営をするには、決めなくてはいけないことが沢山あります。
販売する商品、価格、注文や配達方法・・・
そして最も必要なのは「ショップ名・ロゴマーク」の決定ではないでしょうか。

実はオリジナル商品を扱っている、いないに関わらずECサイトの「ショップ名・ロゴマーク」も商標登録をした方が安心だと言われています。

SNSを使って気軽にネットで宣伝が可能になったため、ECサイトは、実店舗に比べて全国に情報が早く広がります。
すると商標登録をしていないことで、ショップ名やロゴマークを悪意のある他者に先に登録されてしまうなど、商標に関するトラブルに巻き込まれる可能性が高いのです。

皆さんがご存知の大手ECサイトも、すでに商標登録がされているものばかりです。

登録番号 第5886480号 アマゾン テクノロジーズ インコーポレイテッド
登録番号 第5886480号 アマゾン テクノロジーズ インコーポレイテッド
(小売業が含まれる35類)
登録番号 第4938636号 株式会社ZOZO
登録番号 第4938636号 株式会社ZOZO
(小売業が含まれる35類)
登録番号 第5536383号 楽天グループ株式会社
登録番号 第5536383号 楽天グループ株式会社
(小売業が含まれる35類)

出典:特許庁プラットフォーム「J-PlatPat」より引用
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/

このように、地域の制限なく全国から買い物ができるECサイトは商標登録をすることで安心して事業を行うことができます。

ドメインも商標登録が必要?

サイト名やロゴマークを商標登録したけど「ドメインも商標登録が必要?」と質問をいただくことがありますが、ドメインに使用するサイト名・商品名・サービス名などがきちんと商標登録されていれば、別途ドメイン名として商標登録をする必要性は低いとお答えしています。

たとえば、ドメイン「makasete-ec.jp」の場合、「makasete-ec」が商標登録されていれば、「makasete-ec.jp」まで権利範囲に入る可能性が高いと思われるからです。

もちろんリスクをできるだけ0に近づけるならどちらも登録する方が安全ですが、基本的にはドメインに使用する名前が商標登録されていれば、他人はその名前はもちろんその名前を使用したドメインの商標権を取得することはできないと考えます。

ドメインイメージ
ドメインイメージ

ちなみに法人登記している会社名をドメインに入れている場合も注意が必要です。
法人登記と商標登録は別物であり、会社名として登記している名前でもドメインや商品・サービス名として使用すると権利侵害になる可能性があるからです。

法人登記は商業登記上、同じ会社名があったとしても設立は可能となっています。
不正競争防止法に基づき、同じ事業内容で同じ商号の会社からの訴訟リスクはあるので避けるべきですが、日本国内に同じ法人名が複数存在するのはこのためです。
これに対し商標登録は、国内で唯一、登録した事業者だけがその名前を使用することができます

つまり「株式会社まかせてE C」という法人は国内に複数存在できますが、「まかせてE C」と言う名前単体でサービス名やドメインに使用するなら商標登録をしておかないと他者に権利を取られ、自社の名前なのにサービス名やドメイン名として使用できないという事態になる可能性があるのです。

法人登記と商標登録は別物!
法人登記と商標登録は別物!

まずはサイト名の商標調査から!

なるほど!まかせてECを運営している マーケティングアソシエーション のパートナー企業 テックロー特許法律事務所 では、商標登録の無料調査を実施しています。

運営しているECサイトのショップ名について気になった方は、無料の商標調査をおすすめいたします。

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