商標権は国ごとに必要?!外国の商標登録制度

商標権は国ごとに必要?!外国の商標登録制度

新事業やECサイト展開には欠かせない商標登録。

これまでのコラムでは「日本国内」の商標登録について触れてきました。
しかし、商標権の保護は世界的に「属地主義(その国の範囲内でのみ保護されること)」が採用されています。

海外で商標を保護するには、その国ごとに商標登録をしなければなりません。
しかし、国ごとに商標のルールは大きく違う場合があるのです。

海外の商標登録制度を知ることで、安心して越境EC展開をはじめられるように準備していきましょう。

日本で商標登録していても海外では使えない?!

日本で登録している商標でも、外国で使用すると、その国にある商標権を侵害する可能性があります。
また、日本国内で有名な商標だとしても、外国での第三者からの商標登録を防ぐことはできません。

インターネットによる情報収集が活発な現代では、外国で自身の商標が他人によって先取りされ、その結果、海外進出の妨げとなるリスクもあります。

このような冒認商標に対抗するには、何よりも海外で先に商標登録しておくことが大切なのです。

「無印良品」中国での商標トラブル

株式会社良品計画のブランド「無印良品」が最初に日本国内で商標登録されたのは1985年のこと。
全国的に有名になり、ロゴの変更を重ね2022年現在では「無印良品」だけで93件の商標が登録されています。

「無印良品」が登録している商標の一部
「無印良品」が登録している商標の一部

引用:特許庁J-PlatPat

国内商標権では鉄壁の守りを見せる無印良品。
しかし、中国への事業展開を進める際に商標トラブルが起きました。

1990年代末から良品計画は中国でも「无印良品(中国語 簡体字表記)」として商標登録をしていたのですが、商標登録は「どの商品・サービスに商標を使うのか」という権利範囲の指定が必要です。

※詳しくは以下の記事をご確認ください。

良品計画は、その指定範囲に「24類(ベッドカバー・布製品・タオル等の布製品)」を入れずに登録していたのです。

その権利の穴を狙い、無関係の中国企業が24類を指定し「无印良品」を商標登録。
逆に本家の無印商品を相手どり商標権の権利侵害で訴訟を起こしました。

そしてなんと、2021年7月に中国の裁判所(人民法院)が出した判決では、本家良品計画が敗訴となり、報道によれば無印良品は、本判決に不服があるとして上訴し、2審で争っているとのことです。
※詳細が気になる方は「無印良品 中国 商標」で検索してみてください。

このように、日本での登録商標があったとしても、事業展開をする国でも商標権を守らないと第三者にブランドを横取りされてしまう場合もあるのです。

権利を守るには、その国での登録制度も知っておく必要があります。

国別、商標登録制度の違い

審査期間

日本の商標登録にかかる審査期間は、約半年〜13ヶ月ほどです。
他にも、日本と同じくらいの審査期間で結果が出る国は

  • 米国(約半年)
  • 中国(約半年~9ヶ月)
  • オーストラリア(約半年)

などが挙げられます。

これに対し、審査期間が1年半を超えるような国も存在します。

  • インド(約2年)
  • タイ(約2年半)
  • インドネシア(約3年)

また、近年はコロナの影響を受けて審査期間が伸びてしまうケースもあり、海外への出願は注意が必要です。

出願する文字

日本国内の商標登録は、ひらがな・カタカナ・漢字は当然「文字」として認識され、読み仮名が同じだったり意味が似ていたりする商標を他社が登録しようとしても、特許庁の審査で精査され、原則登録者の権利は守られます。

しかし外国では「ひらがな・カタカナ・漢字」はその国の「文字」として認識されず「図形」として認識されます。
そのため、国によっては先ほどの「無印良品」と同様、「無印良品」だけでなく現地の文字「无印良品」や英文字での登録が必要になる場合があります。

漢字は外国では文字ではなく、図形と認識されてしまうことも
漢字は外国では文字ではなく、図形と認識されてしまうことも

この他にも権利の存続期間や料金等、国によって様々な違いがあります。
この記事内で全て紹介することは難しいのですが、以下の記事もご参考にしていただければ幸いです。

外国出願に使える補助金

外国への商標出願・登録は国内と比べて高額になる場合もあります。
その際に是非検討いただきたいのが「補助金」の活用です。

実は特許庁のホームページでは外国出願に関する補助金の案内ページがあります。
出願内容によりますが商標登録は最大60万円の補助上限額が設定されています。
外国へ出願の際にはこうした制度もしっかり活用していきましょう。

参考:令和4年度中小企業等海外出願・侵害対策支援事業費補助金(特許庁)

外国出願には、現地代理人との繋がりや情報が必要です。
弊所では、各国にパートナー事務所があり外国出願を行なっています。
外国への出願の際には、お気軽に問い合わせフォームからご相談ください。

商標登録は国ごとに行う!

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