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<後編>【2社対談】ネットショップのバックオフィス業務を代行(アウトソーシング)するメリットって何ですか?
多くの企業が抱えるバックオフィス業務の課題とは
― ネットショップのバックオフィス業務の代表格である「物流業務」と「顧客対応(CS)業務」ですが、これらの業務にはどのような課題があるのでしょうか。
西柳:当社によくいただくお問い合わせは、大きく2種類あります。
まずスタートアップ企業様からはよく「倉庫を探して欲しい」と、ご相談いただきます。
倉庫の選定は時間も労力もかかるものなのですが、開設したばかりのネットショップは最低限の人員で運営しているため、倉庫の選定に割けるリソースが無いのです。
また「梱包・発送なども含め物流業務をすべて代行して欲しい」というご相談も、よくいただきます。
理由としては、商品の用意やページの作成など販売前にかけるリソースは想定していたものの、梱包・発送や出荷など販売後にかかるリソースを想定していなかった、という企業様が多いからです。
総じてスタートアップ企業様には、リソース不足という課題があるように思います。
次に、すでにネットショップを運営していて自社で物流業務まで行なっている企業様からは、「人件費や送料を含めて、コストが適正かどうか見極めて欲しい」や「アウトソーシングを利用した場合、どれくらいコストがかかるのか教えて欲しい」というご相談をいただきます。
つまりある程度ネットショップを運営している企業様は、物流コストに課題を抱えていることが多いと言えます。
永合:当社も顧客対応のリソース不足のお悩みをよくいただきます。
中でも「事業が軌道に乗り売上が拡大したのは良いが、売上が拡大したことで他の業務が忙しくなり、顧客対応のリソースが足りなくなってしまった」ということが多いようです。
リソース不足については人員を採用すれば解決するとも考えられますが、採用したからといって即戦力になることは少なく、スキルを身に着けるまではどうしても業務の品質が落ちてしまいます。
顧客対応の品質が落ちるということは、接客マナーができていないスタッフがいたり、お客様に誤った案内をしてしまったりするということです。
このような対応がクレームに発展するケースは多く、当社にご相談いただく企業様は「顧客対応の品質」や「クレームの多さ」に課題を抱えていることが多いです。
飯塚:メイン業務に集中したいという意味でのリソース不足もよく聞かれます。
本来であればネットショップは販促に取り組まなければ売上を拡大することはできないのですが、リソース不足のため、日々バックオフィス業務をこなすだけになっているという企業様が多くいらっしゃいます。
リソース不足が「売上拡大の機会損失」という課題も生み出してしまっているということです。
課題から生じる問題とは
― そういった課題を放置すると、どのような問題に発展してしまうのでしょうか。
西柳:物流業務の課題の中でも、リソース不足を放置することで起こり得る問題が2つあります。
1つ目はサービス品質の低下です。
ネットショップ事業者様としてはどうしても、商品が売れた後の業務よりも、商品を用意することやページを作成することなどの売れる前の業務の方に注力したくなるものです。
ですからリソース不足に陥った際、お客様に大切な商品を届けるという非常に重要な業務であるはずの物流業務がおろそかになってしまうのです。
2つ目は売り逃しです。
サービス品質の低下はネットショップのイメージ低下に繋がり、ネットショップのイメージ低下は売上低下に繋がります。
こういった悪循環が生じるとネットショップ事業者様には余裕がなくなり、サイトや商品の改善ができなくなっていきます。
従ってしっかり改善を実施できている同業他社への優位性がどんどん失われてしまい、結果、お客様が他社へ流れるという売り逃しが発生してしまうのです。
永合:先ほど「クレームの多さ」に課題を抱えている企業様が多いと言いましたが、最近ではクレームがSNSで拡散され、企業が炎上するケースもあります。
SNSで拡散されなくとも、レビューに悪いことが書かれていたり、評価が低かったりするネットショップの利用は避ける、というお客様も多くいらっしゃいます。
クレームが機会損失に繋がってしまうということですね。
また顧客対応の品質が低ければ、お客様に「もう一度このショップを利用したい」と思わせられません。
つまり顧客対応品質に課題がある状態では、リピーターが増えないということです。
どちらの課題も、放置することで売上の伸び悩みに直結してしまうのです。
飯塚:さらに言うと、これらの課題を放置しているということは、ネットショップの運営状況自体が悪くなっている可能性があります。
悪い運営状況というのは、クレーム対応や顧客対応にスタッフが疲弊している状況のことです。
こういった状況下ではスタッフのモチベーションが低いため、顧客対応品質を向上させることはできませんし、離職率が上がってしまいます。
結果としてリソース不足を引き起こし、西柳様がおっしゃったような問題にも発展していくことが予想されます。
― 皆さまがおっしゃる課題とそこから発展する問題はすべて、放置すると負のスパイラルに陥り売上拡大の機会を失っていく、ということが言えそうですね。
西柳:そうですね。
飯塚:その点はバックオフィス業務における課題すべてに共通していると思います。
課題と問題に対するアプローチ
― では実際に、そういった課題や問題を抱えている企業様に、貴社はどのような解決方法を提案していますか。
西柳:もちろん企業様ごとに様々な提案をしますが、大きな軸となっているのは「物流業務をアウトソーシングして、社内業務から切り離しましょう」という考え方です。
例えば社内リソースが不足している企業様には、とても倉庫を選定する余裕はありません。
やったことがある方はイメージできるかと思いますが、一般的に倉庫を選定するためにはまず、複数の倉庫から見積もりをとります。
すると各倉庫から見積もりが届いたり電話がかかってきたりして、自社の希望を伝えながら比較検討していくわけですが、これが非常に大変で手間のかかる作業となっています。
また倉庫は契約して終わりではありません。
日々運用していく上で、倉庫とコミュニケーションを取る必要があります。
新しいネットショップを立ち上げたいならば「サイトを追加したい」と伝えなければなりませんし、現在の契約から追加や変更の要望があれば、それも伝えなければなりません。
こちらも非常に工数のかかる業務となっており、リソースが不足している企業様ではしっかりと抜け漏れなく行うことが難しくなっています。
かと言ってこれらをおざなりにしてしまうと、費用が割高になってしまったり希望を叶えられなかったりという問題が発生してしまいかねません。
そこで最適な倉庫の選定・運用をしつつ、コスト・工数も最適化させられるよう、物流業務のアウトソーシングをご提案しております。
永合:当社もはぴロジ様と同じく、社内のリソースが不足している企業様にはアウトソーシングをご提案しています。
なおかつ「顧客対応だけでなく他にもリソースが足りていない業務がある」という企業様には「バックオフィス全般を丸ごとアウトソーシングする」方法をご提案し、「アウトソーシングを利用したいが予算がない」という企業様には「バックオフィス業務の中でも一部のみアウトソーシングを利用する」方法をご提案しています。
飯塚:どちらの方法にせよ、「とにかく業務をしっかりと行う体制を整えましょう」という考え方を軸にご提案させていただいています。
この記事の続きは、こちらの<後編>をご覧ください。
<プロフィール> 西柳 建吾|株式会社はぴロジ セールスチーム プロフェッショナル 2021年9月、はぴロジ入社後、EC事業者様や倉庫事業者様に向けて流通インフラプラットフォーム事業(物流アウトソーシング+流通統合システム)の促進に従事。 EC事業者様と倉庫事業者様の双方の課題解決を行い、はぴロジのプラットフォームでビジネスを拡大出来る環境構築を支援している。 弊社サービスの世界感が、EC事業者様の売り上げ拡大の一助になると信じ、「常に寄り添い、共走を!」をモットーにお客様へ日々向き合っている。 飯塚慶太|マーケティングアソシエーション株式会社 営業部 部長 ネットショップ・EC事業者様やWebサービス事業者様の課題を運用業務代行・カスタマーサポート代行を通して提案・実施。 業務効率化や顧客満足度の改善など、クライアント様個々で抱える様々な課題解決のアドバイスをトータル的に行っている。 永合愛|マーケティングアソシエーション株式会社 営業部 金融業界、アパレル業界の営業・販売職を経てマーケティングアソシエーション入社。 営業部の代理店担当としてEC・通販業界の各社とのコミュニケーション窓口を担当し、セミナーの運営企画など幅広い業務を担当する。