【初心者向け】リスティング広告とは?費用や運用方法、配信のやり方まで解説

【初心者向け】リスティング広告とは?費用や運用方法、配信のやり方まで解説

ECサイトを運営している皆さまの中には、リスティング広告を利用していない方もいらっしゃるのではないでしょうか?

もしそうなら、お客様獲得のチャンスを逃してしまっているのかもしれません。
着実に集客できるリスティング広告は、売り上げアップにとても役立ちます。
今からでも遅くはないので、リスティング広告を始めてみましょう。

本記事は、以下の悩みや疑問のある方を対象としています。
ECサイトの売り上げが伸び悩んでいる
リスティング広告をどうやって始めれば良いかわからない
広告費用や運用のコツが知りたい

これらの悩みが解決できるように、リスティング広告の仕組みや特徴、運用費用や始め方に至るまで解説します。ぜひ参考にしてください。

リスティング広告とは

リスティング広告とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索した際に、キーワードと連動して掲載される広告のことです。
リスティング広告について説明をする前に、現在の国内のインターネットを取り巻く環境について簡単に解説します。

2020年の調査によると、国内のインターネット利用者数は83.4%でした。
2001年は46.3%でしたので、20年間でインターネットを利用する割合は約1.8倍に増加しました。

総務省 令和2年通信利用動向調査の結果(概要)
令和2年通信利用動向調査の結果(概要)

参考:総務省「令和2年通信利用動向調査の結果」
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/210618_1.pdf

これほど多くのインターネット利用者がいるわけですから、ビジネスに役立てたいと思うことは当然のことでしょう。
そして、そのネット集客に役立つのがリスティング広告となります。

検索連動型広告とも呼ばれる

リスティング広告は、検索連動型広告とも呼ばれています。
これは、ユーザーが検索エンジンで何か検索した際に、検索窓に入れたキーワードに連動して広告が表示されるためです。

掲載位置は画面上部と下部

リスティング広告の掲載位置は、検索画面の上部と下部となります。

検索結果の画面に表示されるのは、純粋な検索結果(自然検索)とリスティング広告です。
そしてリスティング広告は、自然検索の上部に表示されます。

リスティング広告に出稿している数が多いほど広告枠に掲載される数も多くなり、上部だけでなく下部にも表示されるようになります。
ちなみに、Googleでは上部に掲載される広告の数は最大4件です。

リスティング広告と自然検索の表示例
リスティング広告と自然検索の表示例

リスティング広告サービスの種類

リスティング広告サービスを利用する際に、どのサービスを利用すれば良いか迷う方もいるでしょう。
そこで、リスティング広告の種類について解説します。

GoogleとYahoo!の2種類

国内でリスティング広告を運営している代表的な2社は、GoogleとYahoo!です。

このため、リスティング広告を掲載したい場合は、どちらか1社、もしくは両方に広告を出稿します。
初心者の方はいきなり2社とも利用するのではなく、どちらか一方から始めましょう。
判断に迷う方へオススメなのは、検索エンジンのシェア率が高いGoogleです。

この2社の大きな違いは、検索エンジンのシェア率です。

国内の検索エンジンのシェア率

それでは、国内の検索エンジンのシェア率について解説します。
Googleの検索エンジンのシェア率は70~75%で国内1位です。
次いでYahoo!が10~15%で2位となっています。

Desktop Search Engine Market Share Japan July 2020 - July 2021
Desktop Search Engine Market Share Japan July 2020 – July 2021

参考:statcounter GlobalStats – Desktop Search Engine Market Share Japan

Yahoo!は以前、カテゴリ登録型検索エンジンを運営し高いシェア率を誇っていたこともありました。
しかし、Googleの台頭により、ロボット型検索エンジンが主流となり、今はGoogleがシェア率で他を圧倒している状態が続いています。

余談ですが、現在Yahoo!はカテゴリ登録型検索エンジンのサービスを終了し、Googleの検索技術を利用して自然検索の結果を表示しています。
ですので、SEO対策をする上で重要な検索エンジンはGoogleのアルゴリズムということになるのです。

掲載場所は検索エンジン以外にも

リスティング広告は、検索エンジンの検索画面のみに掲載されるばかりではありません。
Google、Yahoo!のどちらも、検索エンジン以外にも広告が掲載されます。

それは、両社ともに検索パートナーと呼ばれるウェブサイトと提携しているからです。
その検索パートナーにも出稿した広告が掲載され、ユーザーがクリックするとリスティング広告会社から検索パートナーに報酬を支払う仕組みになっています。

Googleの検索パートナーの例

  • livedoor
  • BIGLOBE

参考:Google広告ヘルプ|検索パートナー

Yahoo!の検索パートナーの例

  • Bing
  • excite

参考:Yahoo!広告|広告掲載メディア

もちろん、この検索パートナーからの流入も、リスティング広告として料金が発生します。
検索エンジンからの流入のみを希望する際は、このような検索パートナーへの広告掲載をオフにしましょう。

リスティング広告の表示形式

リスティング広告の表示形式は、テキスト形式です。バナーなどの画像は掲載されません。
リスティング広告では、タイトル・表示URL・説明文の全てがテキストでそれらにリンクがついています。

広告といえばバナーなどをイメージされる方もいるかもしれませんが、それらはディスプレイ広告やバナー広告と呼ばれています。

ディスプレイ広告・バナー広告のイメージ
ディスプレイ広告・バナー広告のイメージ

表示URL・広告見出し・説明文・表示オプション

リスティング広告は、以下の4つのテキストによるパーツで構成されています。

表示URL

表示URLは、広告のクリック先であるURLが表示される部分です。
これは、ユーザーがドメインを確認することで、信用性や目的のサイトであるかを確認するのに役立ちます。

広告見出し

広告見出しは、分かりやすく言うとページのタイトルです。
目を惹くインパクトのある広告見出しをつけることで、多くの人にクリックしてもらえるようになります。
入札するキーワードを入れることを心がけましょう。

説明文

説明文は、広告の説明文です。ユーザーは広告見出しだけでなく説明文を確認して、クリックをします。
広告見出しだけでは伝えきれなかった情報を含めつつ、簡潔に分かりやすく、作成しましょう。
この時、広告見出しと内容が重複しないように注意してください(後ほど説明しますが文字数制限があるので、重複するのはもったいないです)。

広告表示オプション

上記の3つ以外にも広告表示オプションと呼ばれる、追加表示できる機能があります。
電話番号を表示したり、ページの中のとくに見てほしい部分にリンクさせたりする用途で使われることが多いです。

表示URL・広告見出し・説明文・広告表示オプション
表示URL・広告見出し・説明文・広告表示オプション

文字数や記号の制限がある

先に説明した広告文のテキストには、文字数や記号の制限があります。

広告見出しであれば30文字、説明文であれば90文字といったように、Google、Yahoo!ともに使用できる文字数に制限があります。
広告を出稿する側としてはできる限り多くの情報を詰め込みたいものですが、自社商品の魅力を長々と説明することはできません。

さらにユーザーの目を引き付けるために「!(ビックリマーク)」などの記号を使おうにも、記号そのものが使用できなかったり、回数制限が設けられていたりします。

このように様々な制限がある中で競合サイトより目立つためには、短く分かりやすいながらも注目されるような広告文を作ることが重要です。

リスティング広告の費用の仕組み

リスティング広告の費用は「クリック数」と「クリック単価」によって決められます。

クリック数

リスティング広告は、クリック課金制です。
クリック課金制とは、クリック1回ごとに課金される仕組みのことを指します。
つまりクリック数の多寡が、そのまま費用の多寡となります。

クリック単価

クリック単価とは、クリック1回あたりの費用です。
自分で上限額(上限クリック単価)を決めることもできますし(個別クリック単価制)、Google側に自動で決定してもらうこともできます(自動入札制)。


このクリック単価はオークション制なので、単価が高いほど検索結果の上位に表示されやすくなります。
そのため、トレンドのキーワードや、購買意欲の高い人を狙ったキーワードでは、クリック単価が高騰しやすくなってしまいます。
これを防ぎたい人は個別クリック単価制でキャンペーンを作成し、上限クリック単価を設定しましょう。


しかし上限クリック単価は必ずその金額でクリックされるというわけではありません。
キーワードによっては、上限単価より安いクリック単価で収まることもあります。
クリック単価と上限クリック単価は、必ずしも一致しないことを覚えておきましょう。


また、クリック単価は競合他社の入札状況によって変動しますので、いつも同じ金額とも限りません。
「1クリックが先週は100円だったのに、今週は200円もかかっている」という状況はしばしば発生します。
こういう場合は状況を見ながら、臨機応変に上限額を変更することが求められます。

広告費用=クリック単価×クリック数

上記をまとめると、リスティング広告の費用は以下の計算式で決定されます。

リスティング広告費用=クリック単価×クリック数

例えば、クリック単価が50円のキーワードが100回クリックされたら、広告費用は5,000円です。

このように、キーワードが1つしかなければ単純明快ですが、何百、何千ものキーワードとなると管理するのも大変です。
リスティング広告は規模が大きくなるほどに、管理に手間がかかります。

リスティング広告の掲載順位の基準

リスティング広告においても掲載順位はあります。
自然検索と同様に、1番上に掲載されるほどクリックされやすくなっています。
1回でも多くユーザーにクリックしてもらうためにも、掲載順位の基準について把握しましょう。

これを把握していないと、広告費用が割高になったり、せっかく出稿したのに掲載順位が低すぎてクリックされなかったりして、広告運用が非効率になってしまいます。

掲載順位に影響を与える「広告ランク」は、「上限クリック単価」と「広告の品質(品質スコア)」によって導かれます。これらについて解説します。

上限クリック単価

クリック単価の項目でも説明したように、上限クリック単価を上げるほど、上位に表示されやすくなります。
しかし、上げれば上げるほど広告費用も膨れ上がるリスクがありますので注意しましょう。
また、他社より高い金額を設定しても、必ずしも1番上に掲載されるとは限りません。

クリック単価が高騰しそうなキーワードのみ上限クリック単価を高く設定し、その他のキーワードはなるべく単価を抑えるなど、予算を上手く振り分けられるようにしましょう。
キーワードの数にもよりますが、1つのキーワードに対して上限クリック単価を何千円もかけられるほど、予算に余裕のあるショップ様は少ないのではないでしょうか。

広告の品質(品質スコア)

広告の品質(品質スコア)も上限クリック単価同様、高いほど上位に表示されやすくなります。
Googleでは、広告の品質を決定する基準として以下の4項目があります。

クリック率

Googleは、掲載される広告のクリック率を広告内容から予測したり、実際に測定したりしています。
このクリック率が高いほど、広告の品質が高いと判断されます。
クリック率を高めるには、広告見出しや説明文が重要です。

キーワードと広告の関連性

入札したキーワードと、広告との関連性をチェックしています。
関連性が高いほど、広告の品質が高いと判断されます。
関連性を上げるために、広告文にキーワードを含めましょう。

ランディングページの利便性

ランディングページとは、広告をクリックした際に移動するリンク先のことです。
ランディングページの利便性が高いほど、広告の品質が高いと判断されます。
ユーザーにとって見やすく分かりやすいページを作成しましょう。

検索ユーザーの所在地

広告の品質は、検索ユーザーの所在地でも変わってきます。
地域性の強いECサイトの場合は、その地域において競合サイトよりも広告の品質が高いと判断されることもあります。

広告の品質(品質スコア)を上げるためにはとくに、クリック率を向上させることと、ランディングページの利便性を高めることが有効的だと言われています。

参考:Google広告ヘルプ|品質スコアについて

広告ランク=上限クリック単価×広告の品質(品質スコア)

掲載順位は広告ランクによって決定されます。
広告ランクが高ければ高いほど、上位に広告が掲載されるのです。

そして広告ランクは以下の計算式によって算出されます。

広告ランク=上限クリック単価×広告の品質(品質スコア)

つまり上限クリック単価が高いだけでも、広告の品質(品質スコア)が高いだけでも、上位表示はできないのです。

掲載順位=広告ランクが高い順

リスティング広告は、広告ランクが高い順で掲載されます。

そこで、クリック単価を抑えながら効果的な広告を出稿するコツは、広告の品質(品質スコア)を上げることです。
広告の品質(品質スコア)が高ければ、上限クリック単価を抑えられるからです。

リスティング広告とSEOとの違い

SEOとは

SEOは検索エンジン最適化と呼ばれ、検索結果の上位表示を目指すことです。
検索結果で1位に表示されると、約30%のクリック率が獲得できるとも言われています。
しかもSEOはリスティング広告と違い広告費がかかりません。

そこで、このように感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
「どうせ同じ検索結果画面に表示されるのだから、広告費のかからないSEOにだけ注力してもいいのでは?」

しかし、SEOのクリック率は掲載順位が下がるたびに低くなります。
2位で約15%、10位になると数%となり、2ページ以降はさらにクリック率が低下していきます。

Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid
Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid

参考:SISTRIX|Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid

つまり、SEO対策をしても検索結果の上位に表示されなければ、かけた労力に見合う効果を得られないということです。
さらに検索順位は、検索エンジンのアルゴリズム(順位を決めるための計算式)が変化するたびに大きく変わります。
そのため、常に上位表示を続けるには大変な努力が必要です。
また、イベントやキャンペーンなどによっては、今日明日にでも上位に表示したい商品もあるでしょう。
SEOはそのような短期間のアピールには向いていません。

次に、リスティング広告のメリット・デメリットについて紹介します。

リスティング広告の6つのメリット

リスティング広告のメリットは、以下の6つです。

低予算から広告が出稿できる

リスティング広告の1日の予算は少額から始められます。
Yahoo!広告は100円から始められますし、Google広告も極端な話1円から可能です。

実際は1日の予算が100円や1円では広告配信されることは難しいですが、上限クリック単価を低く設定したり、競合の少ないキーワードに入札したりすることで費用を低く抑えることができます。

自然検索の上に掲載できる

リスティング広告の掲載位置は、自然検索の上部と下部です。
つまり、目につきやすい場所に広告を表示することができます。

いつでも変更が可能

広告の内容は、いつでも変更できます。
つまり配信結果を確認しながら、費用やキーワード、説明文を調整することが可能です。
スピーディーな仮説設計・検証ができるということです。

キーワードを狙いうちできる

リスティング広告は、キーワードごとに入札します。
ですので、見込みが全くないような人に対して無駄に広告を配信することなく、キーワード=ターゲットを絞った広告戦略が可能となります。
ニッチなキーワードから購買意欲の高いキーワードまで、自由に入札しましょう。

効果を検証、改善しやすい

管理画面からクリック数やクリック単価、コンバージョン率を確認することができます。
これらの数値を元に、効果検証や改善施策を実施することが可能です。

短期的なキーワードに対応できる

SEOでは苦手な短期的なキーワードにも、簡単に対応できるのはリスティング広告のメリットです。
ネットでは、急に検索数が増えるキーワードが出現することはよくあります。
そのキーワードにいち早く対応することで、ビジネスチャンスをつかめることもあります。

リスティング広告の4つのデメリット

リスティング広告には、以下のような4つのデメリットも存在します。

広告費用がかかる

当たり前かもしれませんが、リスティング広告には費用が発生します。
SEO対策に成功して自然検索で上位表示されればクリックごとに費用は発生しませんので、それに比べると費用がかかり続けることはデメリットと言えます。

運用に手間がかかる

リスティング広告は、競合サイトの入札額や広告の品質によって掲載順位が変動します。
そのため、掲載順位やクリック単価などの数値を常にチェックする必要があります。
数値が下がっていれば改善も行わなければなりませんし、運用には大きな手間がかかります。

専門知識が必要となる

リスティング広告には様々な機能があります。
例えば、キーワードを選ぶにしても「部分一致」なのか「完全一致」なのか選ばなければなりません。
ある程度の知識があった方が、効率的な広告配信ができるでしょう。

広告を避けるユーザーが存在する

自然検索結果より上に表示されるからといって、自然検索よりもクリック率が高くなるわけではありません。
「広告はクリックしたくない」と、リスティング広告を避けるユーザーが一定数いるからです。
そのため、自然検索の1位であれば約30%のクリック率も、リスティング広告の1位では約10%といわれています。

Average Position CTR
1 12.2%
1.5 4.3%
2 1.5%
2.5 0.5%
3 0.2%
3.5 0.1%
4 0.0%
5 0.0%

参考:Search Engine Watch|PPC Click-Through Rate by Position: Does Rank Matter?

すぐに集客したいならリスティング広告

ここまで、リスティング広告のSEOとの違いや、メリットとデメリットについて説明してきました。

「で、結局リスティング広告とSEOどっちをやったら良いの?」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
最終的には両方を行うのがオススメです。
SEOのデメリットはリスティング広告でカバーできますし、リスティング広告のデメリットはSEOでカバーできるからです。
両方をうまく活用することで、検索エンジンからの流入を増やせるでしょう。

ただし、ECサイトを始めたばかりの方は、すぐにサイトへの訪問数を増やしたいと考えていることでしょう。
この場合は、まずはリスティング広告に取り組むべきです。
なぜならSEO対策は効果が表れるまでに時間がかかるからです。

リスティング広告で成果を上げやすい商材と上げにくい商材

「すぐに効果が出る」と聞いて、今すぐリスティング広告を始めようと考えてくださった方に、一度確認していただきたいことがあります。

実はリスティング広告には、成果を上げやすい商材と上げにくい商材があります。
そこで、それぞれの商材の特徴を解説します。

成果を上げやすい商材4つの特徴

リスティング広告で成果を上げやすい商材の特徴は4つあります。
効果的な広告ができるように、これらの特徴を理解しましょう。

客単価が高く、利益率も高いもの

リスティング広告はクリックごとに費用が発生します。
そのためお客様を獲得すればするほど広告費用がかかることになりますが、客単価も利益率も高い商材であれば、広告費用を回収しやすくなります。

定期購入につながりやすい商材

定期購入といえば、サプリメントの販売などでよく利用されています。
定期購入向けの商材で成果を上げられる理由は、初回の購入だけで利益が出なくても、継続してくれる度に利益を上げられるからです。
最初の購入までに多くの広告費用がかかったとしても、継続してもらえれば、かかった費用を回収できるでしょう。

競合他社よりも商材に優位性がある

競合他社より明らかに優位性がある商材であれば、他社と差別化した訴求力の強い広告文を打ち出せます。
さらに競合他社に広告文をマネされることもありません。
それによってクリック率が上がれば広告の品質が向上し、結果的にクリック単価を下げるのに役立ちます。

また優位性のある商材であれば、広告クリック後の成約につながる可能性も高いでしょう。
つまりは広告ランクが高くコンバージョン率も高いため、広告費用を抑えつつも利益を確保しやすい、つまりリスティング広告を配信するには理想的な商材となります。

地域に密着した商材

広告の品質には、検索ユーザーの所在地も影響を与えます。
そのため地域に密着した商材であれば、他の競合他社よりも広告ランクが高くなりやすく、効率的な広告が出稿できるようになります。

成果を上げにくい商材2つの特徴

リスティング広告には、成果を上げにくい商材もあります。
それは、以下の2つの特徴にあてはまる商材です。

利益が少なく、定期購入につながらないもの

このような商材は、少ない利益が広告費用に圧迫され赤字になることもあります。
また定期購入につながらなければ、時間をかけても広告費を回収できません。

新たなサービスや商品

今までにないような新たなサービスや商品は、知名度が低いためそもそも検索されません。
そのため、広告を出稿してもターゲットに届きにくくなります。
このようにリスティング広告は、潜在層へのアプローチが苦手です。

リスティング広告費用の相場

リスティング広告を配信する前に最も気になるのは、広告費用の相場ではありませんか?
広告費用の予算を組むためにも、どのくらいが相場か知りたいところでしょう。
そこで、ここからはリスティング広告費用の相場について解説していきます。

月額20万円が相場

リスティング広告を利用している中小企業は、月額20万円が広告費用の相場だと言われています。

リスティング広告は、入札するキーワードの量が増えるほど、広告費用や管理する手間も増えていきます。広告を運用していくうちに、人手不足に陥ることもあります。
そのため、十分な人手を確保するのが難しい中小企業や個人の場合は、まずは相場に合わせて月額20万円以内の運用を目安にしましょう。

業界や商材によって異なる

リスティング広告費用の相場は20万円と伝えましたが、もちろん業界や商材によっては異なりますので注意してください。

リスティング広告にかけられる広告費は、利益率や購買率に左右されるためです。
それらが高い業界であれば広告費用も多くなりやすく、低い業界であれば広告費用も少なくなりやすいです。
利益率が低い業界では、月額数万円で運用していることも珍しくありません。

自社の商材の利益率が他の商材と比べて高いのか低いのかを確認し、20万円よりも高くするのか低くするのか、検討しましょう。

代理店の代行は、別途手数料等がかかる

広告を効果的に活用したい場合は、代理店に運用代行を依頼することもあります。
この場合は、広告費用に加えて別途手数料がかかります。

代行手数料は、一般的に広告費用の20%程度です。
例えば広告費用が20万円の場合は、代行費用は4万円です。

しかし、最低利用料金が5万円以上と設定されていることもあります。
この場合、広告費用が5万円であっても代行費用は5万円ですので、広告費用が少ないほど代行費用が割高になってしまいます。
代理店を検討する場合は、これらの手数料についても確認しましょう。

Googleは少額からのスタートを推奨

初めてリスティング広告を利用する場合は、相場の20万円を目安に運用する必要はありません。

Googleは初めて利用する場合のオススメの目安を、1日平均予算1,000円~5,000円程度としています。つまり、1カ月3万円~15万円程度です。

そのため、初めての方は1カ月の広告費に注目するよりも、Googleがオススメする1日の平均予算内で成果を上げることに注力しましょう。

入札単価と予算の設定
入札単価と予算の設定

引用:Google広告ヘルプ|入札単価と予算の設定

リスティング広告(Google広告)の始め方・手順

ここからは、リスティング広告の始め方・手順について解説します。
今回は、Google広告を例に挙げます。
Google広告を始めるには、4つの手順があります。

Google広告アカウントを作成する

Google広告アカウントを作成する
Google広告アカウントを作成する

まずは、Google広告アカウントの作成です。
アカウントは、広告の予算の管理や料金の支払い方法などを管理するために利用します。
作成するためには、住所・氏名・連絡先などの必要事項を記入します。
また、メールアドレスやランディングページのサイトURLも必要ですので、事前に準備をしておきましょう。

参考:Google広告ヘルプ|Google 広告アカウントを作成する

キャンペーンを作成する

キャンペーンを作成する
キャンペーンを作成する

アカウントの作成が終わったら、次はキャンペーンを作成します。

キャンペーンとは、複数の広告グループをまとめて設定できるものです。
基本的には商品やサービスなどのカテゴリごとに作成します。
例えばカーショップの場合は、以下のようになります。

・キャンペーン1:タイヤ・ホイール 1日の予算上限金額1万円
・キャンペーン2:カーアクセサリー 1日の予算上限金額2万円

キャンペーンを作成する際は、以下の項目を設定します。

  • 単価設定
  • ネットワーク(検索パートナーやディスプレイ配信するかどうか)
  • 配信地域
  • 配信言語
  • オーディエンス(配信したいターゲット)
    ※他にも設定できる項目はあります

広告グループを作成し、キーワードを設定する

広告グループを作成し、キーワードを設定する
広告グループを作成し、キーワードを設定する

キャンペーンを作成できたら、次はキャンペーン内に広告グループを作成します。

広告グループとは、キーワードをグループごとにまとめるためのものです。
例えば、先のカーショップで紹介した「キャンペーン1」に広告グループを作成するとすれば以下のようになるでしょう。

・広告グループ1:アルミホイール
・広告グループ2:ホイールカバー
・広告グループ3:タイヤセット

広告グループを作るにはまず、以下の項目を入力します。

  • ウェブページのURL
  • 商品またはサービス名称
  • キーワード
    ※キーワードは上記2項目を入力すれば、「キーワードを取得」で自動で入力することもできます

広告グループの作り方に決まりはありません。
自社が管理・運用しやすい方法でグループ分けをしましょう。

広告表示オプションを設定する

広告表示オプションを設定する
広告表示オプションを設定する

次に設定するのは広告表示オプションです。
先に説明した通り、リスティング広告には追加でリンクや電話番号を表示したりすることができます。この追加で表示するテキストやリンクの設定を、ここで行います。

代表的な広告表示オプションには、以下の項目があります。

  • サイトリンク表示オプション
  • コールアウト表示オプション
  • 電話番号表示オプション
  • 画像表示オプション

予算を設定する

予算を設定する
予算を設定する

いよいよ最後に、1日あたりの予算を設定します。

リスティング広告を運用する2種類の方法

最後に、リスティング広告を運用する方法について説明します。

運用方法には、大まかに分類すると外注方式とインハウス(内製)方式の2種類があります。
つまりは、運用代行サービスを利用するか、自分たちで運用するかの違いです。

それぞれについて解説していきます。

代理店に依頼する外注方式

リスティング広告の運用経験が浅く、効果的な運用を実現したい方にオススメなのは、代理店に依頼する外注方式です。

この運用方法の最大のメリットは、プロに依頼することで効果的な運用ができる点です。
また管理する手間がなくなるので、その分浮いた費用を別の事業・施策に回したり、人的リソースを別の業務に注力したりできます。
デメリットとしては、広告費用に加えて代行費用がかかることです。

社内で運用するインハウス(内製)方式

もう1つの運用方法は、社内で運用するインハウス(内製)方式です。
この方法のメリットは、広告費用のみで運用できる点です。
そのため、費用を抑えながら広告を活用したい中小企業や個人の方はまずこちらを考えるのではないでしょうか。

デメリットは、広告の規模を大きくすればするほど管理の手間も増えるため、人員不足に陥ることです。
また、最大のデメリットは効果が出ない可能性があるということです。
代理店のように経験やノウハウがないのですから、効果が出なくても当たり前です。

そのため、最初はインハウス方式でも、広告の規模に合わせて外注方式を検討するのがオススメです。
インハウス方式では効果が出なかった広告も、外注することで効果が表れる場合もあります。

まとめ:ECサイト成功のポイントはリスティング広告!

リスティング広告の概要は伝わりましたでしょうか。
「想像していたより難しくなさそう」と思っていただけましたら幸いです。

リスティング広告を運用するコツは、小さな規模から始めて次第に規模を大きくすることです。
うまく運用することができればECサイトにとって大きな成果を上げられます。

まだ初めていない方も、この機会に始めてみてはいかがでしょうか。

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まかせてECでは、リスティング広告運用の代行を行っております。
リスティング広告を始めてみたい方や、運用中の広告にお悩みの方は、是非一度ご相談ください。

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