祭で炎上した話

こんにちは。マーケティングアソシエーションのボブです。

今、職場のレイアウト変更で、私ボブもデスクやらキャビネットやら古いパソコンやら、整理したりバラしたり移動したりと、せっせと汗を掻いております。あんまりにも汗が垂れてくるので、ねじり鉢巻きで作業してたら「ボブさん、祭りっすか?」ですって。ちょうどキャビネットを移動してたんですけど、随分真四角な神輿を背負わされたもんだ!
それはさておき「お祭り」ってちょっと特別感があって素敵ですよね。

さて、そんなわけで、今回はECサイトで特別感がある出来事ってなんだろう、などと思い出しながら書いてみます。

ECサイトのお祭りとは

ECサイトでは、販売数や問い合わせが伸びる時期や、キャンペーンというのは良くあります。モールが主催していたり、店舗独自に開催したりしますが、送料無料キャンペーンとか決算セール的なことを開催すれば、一般的には販売数や問い合わせは増えます。

それを狙って運営側も色々施策して、少しでも売り上げを伸ばそうとするのは当然ですよね。でも、まだまだこれくらいは序の口(そうでもないのもありますけど)で、予想外に売れてしまったり、問い合わせが殺到してしまうことがあります。

今回は、そんな中でも3つの要素が噛み合った時に、問い合わせが殺到した例をご紹介します。
これらは、その後の改善には活かされましたが、ボブ自身も渦中でてんやわんやしていた一人なので、その時はただただ必死だったエピソードです。

「チョコレート」×「人気作家コラボ」×「バレンタインデー」

こちらの想定をはるかに超えるアクセス集中によって、予想より早く完売してしまい、不満の電話が鳴りやまないという事態が発生してしまいました。

「当日中には売り切れるだろう」という想定で販売を開始したのですが、販売開始1分足らずでアクセス混雑(ほぼ不可)となり、稀にアクセスできた人しか購入できなかった状況で、30分余りで完売してしまったという状況でした。アクセス不良のまま30分が経ち、ようやくアクセスできたら完売という事態から、問い合わせが殺到したという状況で、通常の100倍程度の対応が発生しました。

のちに受注生産にするなどの対策が取られましたが、お試し企画が想定外の反響を呼んだ事例です。

「供給不足の代替品」×「有名メーカー」×「抽選販売」

こちらも同じようにアクセス集中が発生しましたが、需要に対しての準備量が圧倒的に不足して、メールが殺到しボブが卒倒した事例です。こちらは、初日に通常の500倍程度のメールが届いてしまいました。

実はこの抽選、オンラインでの会員登録が必要で、登録者数もそれまでの30倍程度に跳ね上がっていました。抽選の結果当選した方は問題なかったのですが、当選しなかった方からは、そもそも準備不足だといったご苦言が多く寄せられてしまいました。

その後は数量を増やしたり、供給不足が徐々に解消されたりと、それなりに安定して続けられたキャンペーンなのですが、初回は結構な失敗から始まっています。

じゃあ通常の100倍以上ってどうやって対応するの

では、実際に現実的に対応が難しい量の問い合わせが殺到してしまった場合は、どのように対応するのかということになるのですが、段階的にある程度に分類されます。

1.全て対応するのは現実的ではないが、カテゴリごとには対応できる場合

例えば、実際にメールが1000件届くとします。この場合、1通ずつ対応していたら、1時間で対応できる件数はせいぜい20~30件、難しい内容の場合は、数件~10件対応できるかどうかというところです。

でも、同じ内容で対応できるお客さんがどれくらいいるのかは分けられます。問い合わせが殺到する原因は単純なことが多く、問い合わせの傾向も2~3種類くらいに分けられることが多いんですね。なので、「Aパターン」「Bパターン」「Cパターン」「その他」に分けます。Aが500件、Bが300件、Cが120件となれば、既に920件は3回に分けて一斉に対応できますね。

そうしたら、残りの80件をさらに細分化すると、実際に個別対応が必要なメールは数十件程度までは分けられるので、一斉に対応できる内容をまず作って、例外だけを個別に対応することで対応したりします。

2.全て対応することが現実的ではなく、カテゴリが多岐にわたる場合

この場合のケースは、随時更新される「お知らせ」などのリンクを誘導するケース(他にもやり方はあります)でご紹介します。

お知らせに多岐にわたる対応をFAQとして掲載し、お知らせ内で解決する問い合わせは、お知らせを誘導するメールを送信します。その上で、個別対応が必要そうな問い合わせは順次対応していきます。

95%くらいのメールをFAQ誘導できる内容が理想ですが、そうでもない場合もあるので、その場合の最終手段は、時間をかけて個別に対応するしかないということになります。まあ、ここまで来ることはそうそうないですが、終息するまでに1か月程度を要するような対応を行ったこともあります。

まとめ

今回は「炎上祭」のお話になってしまいましたが、正直なところ炎上の発生をカスタマーサポートでコントロールすることは難しく、その後の鎮火をいかにスムーズに行うかということでしか手伝えないので、力業が必要なことも出てきちゃいます。今回のエピソードも今ではいい思い出ですが、やっぱりお祭りは楽しいことに限ります。

今日は鏡開きしたい気分だけど、流石に樽ごとは厳しいので、純米酒で乾杯です。

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